梅が枝に降りかかりてぞ白雪の
花のたよりに折らるべらなる
- 歌の意味
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梅の枝に降りかかっているからこそ、白雪は花を折るついでに一緒に手折られるようだ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 13
詞書「延喜御時、宣旨にて奉れる歌の中に」
梅の枝に降りかかった白雪が、梅の花を折るついでに一緒に手折られていくと詠む。雪と花とが一つの枝に重なり合う景を、折る人の手つきを通して描いている。詞書によれば、醍醐天皇の延喜の御代に、宣旨によって奉った歌の中の一首である。
作者の「つらゆき」は紀貫之である。古今和歌集の撰者の中心となり、仮名序を書いた。土佐日記の作者としても知られ、三十六歌仙の一人に数えられる。
初句「梅が枝に」は、梅の枝にの意で、前歌の雪に紛れる梅の花を受け、枝の上の雪へと視点を移す。
二句「降りかかりてぞ」は、「ぞ」の係助詞が置かれ、結句の連体形「べらなる」で結ぶ係り結びとなる。
三句「白雪の」は、主語として雪を示し、梅の白と雪の白との重なりを思わせる。
四句「花のたよりに」は、花を折るついでに、の意である。
結句「折らるべらなる」は、「る」が受身、「べらなり」が推量の助動詞で、雪が花と一緒に手折られていくようだ、という意を表す。二句の「ぞ」を受けて連体形で結ぶ。
たより:ついで。機会
- 作者
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紀貫之
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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梅の花それとも見えず久方の 天霧るこのなべて降れれば
- 次の歌
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降る雪に色はまがひぬ梅の花 香にこそ似たるものなかりけれ