- 歌の意味
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真っ白な妻の衣に梅の花が散りかかって、その色も香りも見分けかねたことだ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 17
詞書「桃園に住み侍りける前斎院屏風に」
白い衣を着た妻のもとに梅の花が散りかかり、花の白さと衣の白さ、花の香と衣に焚きしめた香とが見分けられないという歌である。女性の衣と白梅を一つに溶け合わせ、色と香の両面で花の美しさを讃えている。詞書によれば、桃園に住んでいた前斎院の屏風に添えた歌である。
作者の「つらゆき」は紀貫之である。古今和歌集の撰者の中心となり、仮名序を書いた。土佐日記の作者としても知られ、三十六歌仙の一人に数えられる。
初句「白妙の」は「衣」にかかる枕詞で、ここでは衣の白さそのものも表す。
二句「妹が衣に」は、「妹」が妻や恋人を親しんでいう語で、その衣に梅の花が寄り添う景をいう。
三句「梅の花」は、衣の白と重なる白梅を思わせる。
四句「色をも香をも」は、色と香の両面を並べる。本巻の第十四首が色はまがうが香は似ないと詠んだのに対し、本歌は色も香もともに見分けがたいとする。
結句「分きぞかねつる」は、「分く」が区別する意で、「ぞ」の係り結びにより連体形「つる」で結ぶ。
いも:男性が妻や恋人を親しんで呼ぶ語
わく:区別する。見分ける
- 作者
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紀貫之
- 出典
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拾遺和歌集
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香をとめて誰折らざらん梅の花 あやなし霞立ちな隠しそ
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明日からは若菜摘まむと片岡の 朝の原は今日ぞ焼くめる