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桜狩り雨は降り来ぬ同じくは
濡るとも花の陰に隠れむ

歌の意味
桜狩りをしていると雨が降ってきた。同じことなら、濡れるにしても花の陰に身を寄せよう。
鑑賞
巻第一 春歌 50

詞書「題しらず」
 桜狩りの最中に雨が降ってきたが、どうせ濡れるなら花の下に身を寄せようと詠む。雨宿りを口実に花のそばにいたいという風流心が表れている。

 初句「桜狩り」は、桜の花を訪ねて山野を歩くことをいう。
 二句「雨は降り来ぬ」は、雨が降ってきた意で、二句切れである。
 三句「同じくは」は、同じことならば、の意である。
 四句「濡るとも花の」は、濡れるとしても、の意で、句の途中から「花の」へ続く。
 結句「陰に隠れむ」は、花の陰に身を寄せようという意志を表す。

さくらがり:桜の花を訪ね歩いて観賞すること
作者
よみ人しらず
出典
拾遺和歌集
前の歌
散り散らず聞かまほしきを故里の 花見て帰る人も逢はなん
次の歌
訪ふ人もあらじと思ひし山里に 花のたよりに人目見るかな