- 歌の意味
- 岩の間さえ押し分けて流れてくる滝の水を、どうして散り積もった花がせき止めているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 67
詞書「題しらず」
岩の間さえ押し分けて流れる激しい滝の水を、散り積もった花びらがどうしてせき止めているのだろうかと、花の多さに驚く歌である。力強い水の流れと、かよわい花びらとの対比が意外さを生んでいる。
初句「岩間をも」は、岩の間をも、の意で、「も」が強調を表す。
二句「分けくる滝の」は、岩を押し分けて流れ落ちてくる滝の、の意である。
三句「水をいかで」は、「いかで」が疑問を表し、字余りとなる。
四句「散り積む花の」は、散って積もった花びらの、の意である。
結句「せきとどむらん」は、「せきとどむ」がせき止める意で、「らん」は原因を推量する助動詞である。
せきとどむ:流れをせき止める
- 作者
- よみ人しらず
- 出典
- 拾遺和歌集
- 前の歌
- あしひきの山隠れなる桜花 散り残れりと風に知らるな
- 次の歌
- 春深み井手の川波立ち返り 見てこそ行かめ山吹の花