鳴けや鳴け高田の山の郭公
この五月雨に声な惜しみそ
- 歌の意味
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鳴けよ鳴け、高田の山のほととぎすよ。この五月雨の降る中で、声を惜しまずに。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 117
詞書「題しらず」
高田の山のほととぎすに、五月雨の中でも声を惜しまず鳴けと呼びかける歌である。初句の繰り返しが、ほととぎすの声を求める気持ちの強さを素朴に表している。
初句「鳴けや鳴け」は、鳴けよ鳴け、の意で、同じ命令を重ねて強く呼びかける。前歌の「をちかへり鳴け」に続き、ほととぎすに鳴くことを求める歌が並ぶ。
二句「高田の山の」は、地名と見られるが、所在は明らかでない。
三句「郭公」は、高田の山にいるほととぎすをいう。
四句「この五月雨に」は、今降っているこの五月雨の中で、の意で、前歌の「さみだれの空」を受ける。
結句「声な惜しみそ」は、声を惜しむな、の意で、「な〜そ」は禁止を表す。本巻の第百二十首の「いたくな鳴きそ」が鳴くなと願うのに対し、本歌は鳴けと願っており、待つ心と厭う心の反転した構図をなす。
をしむ:惜しむ。出し惜しみする
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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郭公をちかへり鳴けうなゐ子が うち垂れ髪のさみだれの空
- 次の歌
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五月雨は寝こそ寝られね郭公 夜深く鳴かむ声を待つとて