ほととぎすまつにつけてやともしする
人も山辺に夜を明かすらん
- 歌の意味
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ほととぎすを待つことにかこつけて、松明をともして狩りをする人も、山辺で夜を明かしているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 126
詞書「西宮左大臣の家の屏風に」
夏の夜に松明をともして鹿を狩る照射の人々も、ほととぎすを待つことにかこつけて山辺で夜を明かすのだろうかと思いやる歌である。「まつ」に待つと松を掛け、照射の松明とほととぎすを待つ心を一首に重ねている。詞書によれば、源高明の家の屏風に添えた歌である。
作者の「源したかふ」は源順である。嵯峨源氏の出で、平安時代中期の学者、歌人である。梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進に関わり、和名類聚抄を編んだ。三十六歌仙に数えられる。
初句「ほととぎす」は、夜に待たれるほととぎすをいう。
二句「まつにつけてや」は、「まつ」にほととぎすを待つ意と、松明の松の意を掛けた掛詞である。「や」は疑問の係助詞で、結句の「らん」で結ぶ係り結びとなる。
三句「ともしする」は、夏の夜に松明をともして鹿を狩る照射をすることをいう。本歌から本巻の第百二十八首まで、照射や鹿を詠む歌が続く。
四句「人も山辺に」は、照射をする人も山辺で、の意で、「も」はほととぎすを待つ自分と同じく、という添加の意を表す。
結句「夜を明かすらん」は、夜を明かしているのだろうか、の意で、「らん」は現在推量の助動詞の連体形で、二句の「や」を受けて結ぶ。
まつ:ほととぎすを待つ意と、松明の松の意を掛ける
ともし:夏の夜、松明などをともして鹿をおびき寄せて射る狩り。照射
- 作者
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源順
- 出典
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拾遺和歌集
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郭公鳴くや五月の短夜も 独りし寝れば明かしかねつも
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五月山木の下闇にともす火は 鹿のたちどのしるべなりけり