定めなき人の心に比ぶれば
ただ浮島は名のみなりけり
- 歌の意味
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定まることのない人の心に比べると、浮島は、ただ浮くという名だけのことであった。
- 鑑賞
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巻第十九 雑恋 1249
詞書「浮島」
定まることのない人の心に比べると、浮島はただ名ばかりのことであったと詠む歌である。詞書から、浮島という題で詠んだ歌とわかる。陸奥の歌枕である浮島は、浮いているという名をもつが、人の心の浮つきようにはとても及ばないと、移り気な人の心をなじっている。
作者の「したがふ」は源順である。嵯峨源氏で、梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進と万葉集の訓読にあたり、和名類聚抄を著した。三十六歌仙に数えられる。
初句「定めなき」は、定まることのない、の意で、移り気なことをいう。
二句「人の心に」は、人の心に、の意である。
三句「比ぶれば」は、比べると、の意で、「ば」は已然形について条件を表す。
四句「ただ浮島は」は、浮島はただ、の意で、陸奥国の歌枕の浮島をいう。
結句「名のみなりけり」は、名ばかりであった、の意で、「けり」は気づきの詠嘆を表す。浮島の「浮く」という名よりも、人の心のほうが浮ついていることをいう。
うきしま:浮島。陸奥国塩竈の浦にあるという島で、歌枕
- 作者
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源順
- 出典
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