女郎花多かる野辺に花すすき
いづれをさして招くなるらん
- 歌の意味
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女郎花がたくさん咲いている野辺で、花すすきは、どれを目当てに手招きしているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 156
詞書「題しらず」
女郎花が数多く咲く野辺で、風になびく花すすきが手招きしているように見えるのを、どの女郎花をめざして招いているのかと興じる歌である。女郎花を女性に、穂の出たすすきを招く人に見立てた擬人の趣向が楽しい。
初句「女郎花」は、秋の七草の一つで、名に女の字を持つことから女性に見立てて詠まれる。本歌から女郎花を詠む歌が続き、その一連の始まりとなる。
二句「多かる野辺に」は、たくさん咲いている野辺に、の意である。
三句「花すすき」は、穂の出たすすきをいう。風になびく穂が、人を手招きするさまに見立てられた。
四句「いづれをさして」は、どれを目当てにして、の意である。
結句「招くなるらん」は、招いているのだろうか、の意で、「らん」は原因推量の助動詞である。本巻の第百九十二首も同じ「招くなるらん」で結ばれ、花すすきの手招きを詠む歌が巻の中で呼応している。
をみなへし:秋の七草の一つ。黄色の小花をつけ、女性に見立てて詠まれた。女郎花
はなすすき:穂の出たすすき。花薄
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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君来ずは誰に見せまし我が宿の 垣根に咲ける朝顔の花
- 次の歌
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手もたゆく植ゑしもしるく女郎花 色ゆゑ君が宿りぬるかな