秋の野の花の名立てに女郎花
かりにのみ来ん人に折らるな
- 歌の意味
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秋の野の花の評判を落とすことになるから、女郎花よ、狩りにかこつけて仮そめにばかり来る人に折られるな。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 164
詞書「題しらず」
秋の野の花全体の名折れになるから、女郎花よ、狩りのついでに仮そめの気持ちで来るような人に手折られるなと戒める歌である。女郎花を女性に見立て、浮ついた男に身を任せるなという教えを機知に包んでいる。
初句「秋の野の」は、前歌の三句と同じ語で、秋の野を舞台とする。
二句「花の名立てに」は、花の評判を落とすことになるから、の意である。
三句「女郎花」は、女郎花への呼びかけである。
四句「かりにのみ来ん」は、「かり」に狩りの意と仮にの意を掛けた掛詞で、狩りにかこつけて仮そめにばかり来るであろう、の意である。前歌の「かりにとて」を受ける。
結句「人に折らるな」は、人に折られるな、の意で、「らる」は受身の助動詞、「な」は禁止の終助詞である。本巻の第百六十首の「人な手触れそ」と同じく、女郎花に人を近づけまいとする歌である。
なだて:悪い評判が立つこと。名立て
かり:狩りの意と、仮そめの意を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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かりにとて来べかりけりや秋の野の 花見るほどに日も暮れぬべし
- 次の歌
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かりにとて我は来つれど女郎花 見るに心ぞ思ひつきぬる