夜を寒み寝覚めて聞けば鴛鴦の
うらやましくもみなるなるかな
- 歌の意味
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夜が寒いので目を覚まして聞くと、鴛鴦が、うらやましいことに水に馴れ、つがいで睦まじく馴れ親しんでいるようだ。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 226
詞書「題しらず」
寒さに夜中に目覚めた作者が、鴛鴦の声を聞き、水に馴れて仲睦まじく連れ添う鳥の様子をうらやむ歌である。独り寝の寒さと寂しさが、雌雄の仲のよい鴛鴦との対比によって浮かび上がる。
初句「夜を寒み」は、夜が寒いので、の意で、「を」と形容詞の語幹に「み」をつけて原因や理由を表す語法である。本巻の第二百二十八首も同じ初句と二句で始まり、寝覚めに鴛鴦の声を聞く趣向を共有している。
二句「寝覚めて聞けば」は、目を覚まして聞くと、の意である。
三句「鴛鴦の」は、雌雄がいつも連れ添う水鳥で、夫婦仲のよいたとえとされる。
四句「うらやましくも」は、うらやましいことに、の意である。本巻の第二百四十四首も同じ四句を用い、うらやむ相手を淡雪としている。
結句「みなるなるかな」は、水に馴れる意の「水馴る」と、身が馴れ親しむ意の「身馴る」とを掛け、「なる」は声を聞いて判断する推定の助動詞、「かな」は詠嘆である。
みなる:水に馴れる意と、身が馴れ親しむ意とを掛ける
をしどり:雌雄がいつも連れ添う水鳥。夫婦仲のよいたとえとされる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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ひねもすに見れども飽かぬ紅葉葉は いかなる山の嵐なるらん
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水鳥のしたやすからぬおもひには あたりの水も凍らざりけり