ふしづけし淀の渡りを今朝見れば
解けん期もなく氷しにけり
- 歌の意味
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柴漬けを沈めておいた淀の渡し場を今朝見ると、いつ解けるとも知れないほど氷が張ってしまっていた。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 234
詞書「屏風に」
柴漬けを仕掛けておいた淀の渡し場が、今朝見るといつ解けるとも知れないほど凍りついていたと詠む歌である。冬の川漁の仕掛けごと閉ざす氷に、寒さの深まりをとらえている。詞書によれば、屏風に添えた歌である。
作者の「平兼盛」は、光孝天皇の流れをくむ平氏の出で、平安時代中期の歌人である。天徳四年の内裏歌合での活躍で知られ、三十六歌仙に数えられる。
初句「ふしづけし」は、柴漬けを仕掛けた、の意で、「し」は過去の助動詞「き」の連体形である。
二句「淀の渡りを」は、山城国の淀川の渡し場を、の意である。
三句「今朝見れば」は、今朝見ると、の意である。
四句「解けん期もなく」は、解ける時もなく、の意で、「期」は時期をいう。
結句「氷しにけり」は、凍ってしまったことだ、の意で、「に」は完了、「けり」は詠嘆の助動詞である。
ふしづけ:柴を束ねて水中に沈め、集まった魚をとる仕掛け。柴漬け
ご:時。時期
わたり:川の渡し場
- 作者
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平兼盛
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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水の上に思ひしものを冬の夜の 氷は袖のものにぞありける
- 次の歌
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冬寒み凍らぬ水はなけれども 吉野の滝は絶ゆる世もなし