- 歌の意味
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大空までも一面に冷え冷えとしているのだろうか。氷のように見える冬の夜の月よ。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 242
詞書「月を見てよめる」
冬の夜の月が氷のように見えることから、大空までもが一面に冷えきっているのだろうかと推し量る歌である。地上の氷から天の月へと視線を移し、冬の夜の冷たく澄んだ空気を大きくとらえている。詞書によれば、月を見て詠んだ歌である。
作者の「恵慶法師」は、平安時代中期の僧、歌人である。河原院に住んだ安法法師のもとに集まった歌人たちと交流した。中古三十六歌仙に数えられる。
初句「天の原」は、広々とした大空、の意である。
二句「空さへ冴えや」は、空までも冷え冷えと、の意で、「さへ」は添加を表し、地上だけでなく空までも、の意を添える。「や」は疑問の係助詞である。
三句「渡るらん」は、一面にそうなっているのだろうか、の意で、係助詞「や」を受けて連体形「らん」で結ぶ。ここで句切れとなる。
四句「氷と見ゆる」は、氷のように見える、の意である。前々歌、前歌の池の氷と月を受け、ここでは月そのものを氷と見ている。
結句「冬の夜の月」は、冬の夜の月をいい、体言止めである。
あまのはら:広々とした大空
さえわたる:一面に冷え冷えとする
- 作者
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恵慶
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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冬の池の上は氷に閉ぢられて いかでか月の底に入るらん
- 次の歌
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都にて珍しと見る初雪は 吉野の山に降りやしぬらん