- 歌の意味
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もし夜であったなら、月の光と見たことだろう。我が家の庭を真っ白にして降り積もった白雪よ。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 246
詞書「斎院の屏風に」
我が家の庭を真っ白にした雪を、夜であれば月の光と見間違えただろうと詠む歌である。雪の白さを月光にたとえる見立てを、昼の景に対する仮定の形で示し、庭一面の雪の明るさをたたえている。詞書によれば、賀茂の斎院の屏風に添えた歌である。
作者の「つらゆき」は紀貫之である。古今和歌集の撰者の中心人物で、仮名序を執筆し、土佐日記を著した。三十六歌仙に数えられる。
初句「夜ならば」は、もし夜であったなら、の意である。
二句「月とぞ見まし」は、月と見たことだろう、の意で、「まし」は事実に反することを仮定する助動詞である。係助詞「ぞ」を受けて連体形「まし」で結び、ここで句切れとなる。
三句「我が宿の」は、我が家の、の意である。次歌の第二百四十七首も同じく「我が宿の」で始まる。
四句「庭白妙に」は、庭を真っ白にして、の意である。
結句「降れる白雪」は、降り積もった白雪をいい、体言止めで倒置的に主語を示す。本巻の第二百五十四首も同じく「降れる白雪」で結んでいる。
しろたへ:白い布。転じて真っ白な色
さいゐん:賀茂神社に奉仕した未婚の皇女。斎院
- 作者
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紀貫之
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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あしひきのやまゐに降れる白雪は 摺れる衣の心地こそすれ
- 次の歌
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我が宿の雪につけてぞふるさとの 吉野の山は思ひやらるる