見渡せば松の葉白き吉野山
幾世積もれる雪にかあるらん
- 歌の意味
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見渡すと、松の葉まで白い吉野山よ。いったいどれほどの年月の間積もった雪なのだろうか。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 250
詞書「入道摂政の家の屏風に」
見渡せば常緑の松の葉さえ白く覆われた吉野山を前に、いったい幾世にわたって積もった雪なのかと驚く歌である。緑を失わない松までも白く染める雪の深さに、積み重なった歳月の長さを感じ取っている。詞書によれば、入道摂政すなわち藤原兼家の家の屏風に添えた歌である。
作者の「かねもり」は平兼盛である。光孝天皇の流れをくむ平氏の出で、平安時代中期の歌人である。天徳四年の内裏歌合での活躍で知られ、三十六歌仙に数えられる。
初句「見渡せば」は、見渡すと、の意である。
二句「松の葉白き」は、松の葉が白い、の意で、常緑の松さえ雪に覆われていることをいう。
三句「吉野山」は、大和国の雪深い山で、体言止めで句切れとなる。
四句「幾世積もれる」は、幾世にわたって積もった、の意である。前歌の多くの冬の雪が積もり続けるという趣向を受けている。
結句「雪にかあるらん」は、雪なのだろうか、の意で、係助詞「か」を受けて連体形「らん」で結ぶ。
いくよ:どれほどの年月
- 作者
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平兼盛
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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年経れば越の白山老いにけり 多くの冬の雪積もりつつ
- 次の歌
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山里は雪降り積みて道もなし 今日来ん人をあはれとは見ん