山里は雪降り積みて道もなし
今日来ん人をあはれとは見ん
- 歌の意味
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山里は雪が降り積もって道もない。今日訪ねて来る人がいたら、その人をこそ心ある人と見よう。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 251
詞書「題しらず」
雪に道も埋もれた山里で、こんな日にわざわざ訪ねて来る人がいたら、その人をこそしみじみと心ある人と思おうと詠む歌である。訪れる人のない山里の寂しさと、人の訪れを待ちわびる心を、雪の深さに託して表している。
作者の「かねもり」は平兼盛である。光孝天皇の流れをくむ平氏の出で、平安時代中期の歌人である。天徳四年の内裏歌合での活躍で知られ、三十六歌仙に数えられる。
初句「山里は」は、山中の村里は、の意である。
二句「雪降り積みて」は、雪が降り積もって、の意である。
三句「道もなし」は、道もない、の意で、ここで句切れとなる。本巻の第二百五十二首も雪で山道が分からないと詠み、雪に埋もれる道の歌が並ぶ。
四句「今日来ん人を」は、今日来るような人を、の意で、「ん」は仮定や婉曲を表す助動詞である。
結句「あはれとは見ん」は、しみじみと心ひかれる人と見よう、の意で、「ん」は意志を表す。
やまざと:山中の村里。都を離れた寂しい住まい
- 作者
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平兼盛
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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見渡せば松の葉白き吉野山 幾世積もれる雪にかあるらん
- 次の歌
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あしひきの山路も知らず白樫の 枝にも葉にも雪の降れれば