年の内に積もれる罪はかきくらし
降る白雪とともに消えなん
- 歌の意味
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この一年のうちに積もった罪は、空を暗くして降る白雪とともに、きっと消えてしまうだろう。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 258
詞書「延喜の御時の屏風に」
一年のうちに積もり重なった罪は、空を暗くして降りしきる白雪とともに消えてしまうだろうと詠む歌である。積もっては消える雪に罪の消滅を重ね、仏名の歌の並びの中で、年の終わりに罪が清められることを願っている。詞書によれば、醍醐天皇の延喜の御代の屏風に添えた歌である。
作者の「つらゆき」は紀貫之である。古今和歌集の撰者の中心人物で、仮名序を執筆し、土佐日記を著した。三十六歌仙に数えられる。
初句「年の内に」は、この一年のうちに、の意で、六音の字余りである。
二句「積もれる罪は」は、積もった罪は、の意で、「積もる」は雪の縁語である。
三句「かきくらし」は、空を一面に暗くして、の意である。本巻の第二百十七首の初句と同じ語で、時雨の空に続いて雪の空を描いている。
四句「降る白雪と」は、降る白雪と、の意である。
結句「ともに消えなん」は、ともにきっと消えるだろう、の意で、「な」は強意、「ん」は推量の助動詞である。前歌の「罪も消ぬらん」を受けている。
かきくらす:空を一面に暗くする
- 作者
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紀貫之
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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おきあかす霜とともにや今朝はみな 冬の夜深き罪も消ぬらん
- 次の歌
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雪深き山路に何に帰るらん 春待つ花の陰にとまらで