万代に変はらぬ花の色なれば
いづれの秋か君が見ざらん
- 歌の意味
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万代にわたって変わることのない花の色であるから、どの秋にあなたがご覧にならないことがあろうか。
- 鑑賞
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巻第五 賀歌 294
詞書「天暦の御時、前栽の宴せさせ給ひける時」
万代まで変わらない秋の花の色だから、天皇がご覧にならない秋などあろうかと詠む歌である。毎年の秋に花を見続ける天皇の、長久の御代を祝っている。詞書によれば、村上天皇の天暦の御代に、前栽の宴が催された時の歌である。
作者の「小野宮太政大臣」は藤原実頼である。藤原忠平の長男で、関白太政大臣に至り、小野宮流の祖となった。諡号は清慎公である。
初句「万代に」は、万代にわたって、の意である。
二句「変はらぬ花の」は、変わらない花の、の意である。本巻の第二百六十四首の「色は変はらじ」、第二百七十五首の「色変へぬ」と同じく、変わらぬ色に長久を託している。
三句「色なれば」は、色であるので、の意である。
四句「いづれの秋か」は、どの秋に、の意で、「か」は反語の係助詞である。
結句「君が見ざらん」は、あなたが見ないことがあろうか、の意で、係助詞「か」を受けて連体形「ん」で結ぶ反語である。
せんざい:庭先に植えた草木。前栽
- 作者
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藤原実頼
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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禊して思ふ事をぞ祈りつる やほよろづよの神のまにまに
- 次の歌
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千年とぞ草むらごとに聞こゆなる こや松虫の声にはあるらん