茎も葉もみな緑なる深芹は
あらふねのみやしろく見ゆらん
- 歌の意味
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茎も葉もすっかり緑である深芹は、洗った根だけが白く見えるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第七 物名 384
詞書「あらふねのみやしろ」
茎も葉もすっかり緑の深芹は、洗った根だけが白く見えるのだろうかと詠む歌である。緑の芹と白い根との色の対比を詠みながら、四句から結句にかけての「あらふねのみやしろ」の音の続きに、詞書の「荒船の御社」の九文字の名を隠している。詞書の「あらふねのみやしろ」は、この歌に詠み込まれた物の名である。
作者の「すけみ」は藤原輔相である。藤原弘経の子で、藤六と呼ばれた平安時代中期の歌人である。物名の歌を得意とし、家集に藤六集がある。
源俊頼の俊頼髄脳は、この歌を「あらふねのみやしろ」の九文字を隠した隠し題の例として挙げている。
初句「茎も葉も」は、茎も葉も、の意である。
二句「みな緑なる」は、すっかり緑である、の意である。
三句「深芹は」は、水辺に深く根を張った芹は、の意である。
四句「あらふねのみや」は、洗った根だけが、の意で、「や」は疑問の係助詞である。結句の頭の「しろ」と続けて「あらふねのみやしろ」の名を隠している。
結句「しろく見ゆらん」は、白く見えるのだろうか、の意で、係助詞「や」を受けて連体形「らん」で結ぶ。二句の「緑」と「白く」とが対をなしている。
あらふねのみやしろ:荒船の御社。神社の名とされる。「洗ふ根のみや白く」の音の続きに隠して詠み込む
ふかぜり:水辺に深く根を張って生える芹
- 作者
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藤原輔相
- 出典
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拾遺和歌集
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鳥の子はまだ雛ながら立ちていぬ かひのみゆるは巣守なりけり
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あだなりなとりのこほりに下りゐるは 下より解くることは知らぬか