面影にしばしばみゆる君なれど
恋しきことぞ時ぞともなき
- 歌の意味
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面影としてたびたび見えるあなたであるが、恋しいことは、いつと決まった時もない。
- 鑑賞
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巻第七 物名 393
詞書「はしばみ」
面影としてはたびたび見える人であるが、恋しさはいつと決まった時もなく、いつも恋しいと詠む歌である。面影を見ても慰められない恋心を詠み、二句の「しばしばみゆる」の音の続きに、詞書の「榛」の名を隠している。詞書の「はしばみ」は、この歌に詠み込まれた物の名である。
初句「面影に」は、心に浮かぶ姿として、の意である。
二句「しばしばみゆる」は、たびたび見える、の意で、「はしばみ」の名を隠している。前歌の桃に続き、木の実の名が詠まれる。
三句「君なれど」は、あなたであるけれども、の意で、「ど」は逆接の接続助詞である。
四句「恋しきことぞ」は、恋しいことは、の意で、係助詞「ぞ」による強調である。
結句「時ぞともなき」は、いつと決まった時もない、の意で、係助詞「ぞ」を受けて連体形「なき」で結ぶ。
はしばみ:榛。秋に食べられる実をつける木。「しばしば見ゆる」の音の続きに隠して詠み込む
おもかげ:心に浮かぶ姿
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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志深き時には底のもも 潜き出でぬるものにぞありける
- 次の歌
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いにしへはおごれりしかどわびぬれば とねりがきぬも今は着つべし