言の葉も霜にはあへずかれにけり
こやあきはつるしるしなるらん
- 歌の意味
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木の葉が霜に耐えられずに枯れるように、あなたの言葉も絶えて、あなたは離れてしまった。これが、秋が終わるように、私に飽き果てたしるしなのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 841
詞書「女の許につかはしける」
木の葉が霜に耐えられず枯れるように、あなたからの言葉も絶えてしまった、これが秋の果てるように私に飽き果てたしるしなのだろうかと詠む歌である。詞書から、女のもとに贈った歌とわかる。晩秋の霜枯れの景に、便りの絶えた女の心変わりを重ねている。
作者の「よしのふ」は大中臣能宣である。伊勢神宮の祭主を務め、梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進にあたった。三十六歌仙に数えられる。
初句「言の葉も」は、言葉も、の意で、「葉」に木の葉を重ねている。第八百二十八首の結句「言の葉もなし」と同じ語を用いている。
二句「霜にはあへず」は、霜に耐えられずに、の意である。
三句「かれにけり」は、「かれ」が木の葉が「枯れ」と、人が「離れ」を掛ける掛詞である。ここで句切れとなる。
四句「こやあきはつる」は、これが、の意の「こや」に続け、「あき」が季節の「秋」と、心の「飽き」を掛ける掛詞である。前歌の第八百四十首の「あき」と同じ掛詞である。
結句「しるしなるらん」は、しるしなのだろうか、の意で、係助詞「や」を受け、推量の助動詞「らん」の連体形で結んでいる。
かる:木の葉が「枯る」意と、人が「離る」意を掛ける
あき:季節の「秋」と、心の「飽き」を掛ける
はつ:果つ。終わる。尽きる
- 作者
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大中臣能宣
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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移ろふは下葉ばかりと見しほどに やがてもあきになりにけるかな
- 次の歌
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色もなき心を人に染めしより 移ろはむとは我が思はなくに