白波のうちしきりつつ今宵さへ
いかでか独り寝るとかや君
- 歌の意味
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白波がしきりに打ち寄せるように、幾夜も続いて今夜までも、どうして独りで寝ろというのか、あなたよ。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 851
詞書「題しらず」
白波が絶え間なく打ち寄せるように、独り寝の夜が重なって今夜までもそうなのか、どうして独りで寝ろというのか、と恋人に訴える歌である。結句で「君」と呼びかけて、訪れのない相手への恨めしさを直接ぶつけている。
初句「白波の」は、白波が、の意で、波が「打ち」寄せることから、次の「うちしきり」を導いている。
二句「うちしきりつつ」は、しきりに重なりながら、の意で、「つつ」は反復を表す。独り寝の夜が続くさまを、絶え間なく寄せる波に重ねている。
三句「今宵さへ」は、今夜までも、の意で、「さへ」は添加を表す。
四句「いかでか独り」は、どうして独りで、の意で、「いかでか」は反語の意をこめた疑問を表す。
結句「寝るとかや君」は、寝ろというのか、あなたは、の意である。「とかや」は伝え聞いた言葉を問い返す言い方で、最後に「君」と呼びかけて訴えを強めている。
しきる:頻る。同じことが何度も重なる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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時の間も心は空になるものを いかで過ぐしし昔なるらむ
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いかにして今日を暮らさむ小余綾の いそぎ出でてもかひなかりけり