限りなく思ひながらの橋柱
思ひながらになかや絶えなん
- 歌の意味
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限りなく思いながら、その長柄の橋の橋柱のように、思いながらも二人の仲は絶えてしまうのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 864
詞書は前の歌に続き「題しらず」
限りなく思っていながら、古びて朽ちた長柄の橋のように、思いながらも二人の仲は絶えてしまうのだろうかと案じる歌である。「ながら」を地名と接続助詞に掛け、二度繰り返して、思いと別れの予感とを重ねている。
長柄の橋は摂津国の淀川に架けられた橋で、古くから朽ちて跡だけが残る橋として知られた歌枕である。前歌に続き、橋を詠む一連の二首目である。
初句「限りなく」は、限りなく、この上なく、の意である。
二句「思ひながらの」は、思いながら、の意の「ながら」と、地名の「長柄」を掛けた掛詞である。
三句「橋柱」は、長柄の橋の柱、の意である。初句からここまでが、同音の四句「思ひながらに」を導いている。
四句「思ひながらに」は、思っていながら、の意で、二句の「思ひながら」を繰り返し、調べを重ねている。
結句「なかや絶えなん」は、仲が絶えてしまうのだろうか、の意で、「なか」は橋の柱の「中」と二人の「仲」を掛けた掛詞である。係助詞「や」を受けて推量の助動詞「なん」で結んでいる。前歌の第八百六十三首の結句「なかの絶え間は」と、同じ「なか」と「絶ゆ」を用いている。
ながら:「思ひながら」の「ながら」と、摂津国の地名の「長柄」を掛ける
なか:橋の途中の意の「中」と、二人の間柄の意の「仲」を掛ける
はしばしら:橋柱。橋を支える柱
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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いかばかり苦しきものぞ葛城の 久米路の橋のなかの絶え間は
- 次の歌
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なかなかに言ひも放たで信濃なる 木曽路の橋のかけたるやなぞ