秋風よ七夕つめに言問はん
いかなる世にか逢はんとすらん
- 歌の意味
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秋風よ、七夕の織女に尋ねてみたい。いったいどのような世に逢おうとしているのだろうかと。
- 鑑賞
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巻第十七 雑秋歌 1092
詞書「七月七日によみ侍りける」
秋風に呼びかけ、七夕の織女に、いったいどのような世に逢おうとしているのかと尋ねたいと詠む歌である。詞書から、七月七日に詠んだ歌とわかる。七夕の頃に吹き始める秋風を使者に見立て、年に一度の逢瀬を待つ織女に思いを寄せている。
作者の藤原義孝は、摂政藤原伊尹の子で、書家として名高い藤原行成の父にあたる。天延二年(974)、疱瘡のため二十一歳の若さで没した。中古三十六歌仙に数えられる。
初句「秋風よ」は、秋風への呼びかけで、秋風は七夕の頃に吹き始めるものとされた。
二句「七夕つめに」は、織女に、の意で、前歌の第千九十一首の四句「七夕つめに」と同じ語を共有している。
三句「言問はん」は、尋ねよう、の意で、「ん」は意志の助動詞である。ここで句切れとなる三句切れの歌である。
四句「いかなる世にか」は、どのような世に、の意で、「か」は疑問の係助詞である。
結句「逢はんとすらん」は、逢おうとしているのだろうか、の意で、「らん」は現在推量の助動詞の連体形であり、四句の「か」を受けた係り結びである。
こととふ:言問ふ。尋ねる、問いかける
- 作者
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藤原義孝
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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水のあやをおりたちて着む脱ぎ散らし 七夕つめに衣貸す夜は
- 次の歌
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天の川後の今日だにはるけきを いつとも知らぬ船出悲しな