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秋の野の花の色々取りすゑて
我が衣手に移してしかな

歌の意味
秋の野に咲く花のさまざまな色を取り集めて、私の袖に移し染めたいものだ。
鑑賞
巻第十七 雑秋歌 1099

詞書「題しらず」
 秋の野に咲き乱れる花のさまざまな色を取り集めて、自分の袖に移し染めたいと願う歌である。色とりどりの秋の花の美しさを、袖に染めて身にまといたいという思いで表している。

 初句「秋の野の」は、秋の野に咲く、の意である。
 二句「花の色々」は、花のさまざまな色、の意で、本巻の第千百一首の詞書の「秋の野に色々の花咲き乱れたる所」と、秋の野の色とりどりの花を共有している。
 三句「取りすゑて」は、取って据え置いて、の意である。本巻の第千百一首の四句から結句「鷹を据ゑてけるかな」と、「すう」の語を共有し、花を取る者と、鷹を据えて花を取れない者とが対をなしている。
 四句「我が衣手に」は、私の袖に、の意である。
 結句「移してしかな」は、移し染めたいものだ、の意で、「てしかな」は自己の願望を表す。

ころもで:衣手。袖
とりすう:取り据う。取って据え置く
作者
よみ人しらず
出典
拾遺和歌集
前の歌
ここにしも何匂ふらん女郎花 人の物言ひさがにくき世に
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船岡の野中に立てる女郎花 渡さぬ人はあらじとぞ思ふ