ももしきの大宮ながら八十島を
見る心地する秋の夜の月
- 歌の意味
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宮中にいながらにして、数多くの島々を眺めている心地がする、秋の夜の月であることだ。
- 鑑賞
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巻第十七 雑秋歌 1106
詞書「延喜十九年九月十三日御屏風に、月に乗りて潺湲を翫ぶ」
宮中にいながら、数多くの島々を眺めているような心地がする秋の夜の月であると詠む歌である。詞書から、延喜十九年(919)九月十三日、醍醐天皇の御代の屏風に添えた歌で、月の明るさに乗じて流れる水の音を賞でるという画題に詠んだものとわかる。宮中の池や遣水を照らす月の光に、遠い海辺の島々の景を思い描いている。
初句「ももしきの」は、「大宮」にかかる枕詞である。
二句「大宮ながら」は、宮中にいながら、の意で、前歌の第千百五首の初句「九重の」と、宮中で月を見る点で並んでいる。
三句「八十島を」は、数多くの島々を、の意である。
四句「見る心地する」は、眺めている心地がする、の意である。
結句「秋の夜の月」は、秋の夜の月、の意で、体言止めで結んでいる。
やそしま:八十島。数多くの島々
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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九重の内だに明かき月影に 荒れたる宿を思ひこそやれ
- 次の歌
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水の面に宿れる月ののどけきは なみゐて人の寝ぬ夜なればか