- 歌の意味
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万代の年を数えるのにふさわしいものは、紀の国の千尋の浜の真砂であったのだ。
- 鑑賞
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巻第十八 雑賀 1162
詞書「為昭の朝臣紀伊守に侍りける時に、小さき子を抱き出でて、これ祈れ、祈れと言ひたる歌詠めと言ひ侍りければ」
万代の年を数えるのにふさわしいものは、紀の国の千尋の浜の真砂であったと詠む歌である。詞書から、紀伊守であった為昭の朝臣が幼い子を抱いて出てきて、この子のために祈れ、祈れという歌を詠んでくれと頼んだので詠んだ歌とわかる。数えきれないほどの浜の真砂を、子の生きる年の数にたとえ、任国である紀伊の千尋の浜を詠み込んで、子の長寿を祈っている。
作者の「もとすけ」は清原元輔である。清少納言の父で、梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進にあたった。三十六歌仙に数えられる。
初句「万代を」は、限りなく長い年月を、の意で、子の長寿を祝う言葉である。
二句「数へむ物は」は、数えるのにふさわしいものは、の意で、「む」は適当を表す助動詞である。
三句「紀の国の」は、紀伊国の、の意で、詞書の為昭が守を務める任国を詠み込んでいる。
四句「千尋の浜の」は、紀伊国の千尋の浜の、の意で、「千尋」は非常に長い意をもち、浜の広さとともに長い年月を思わせる。
結句「真砂なりけり」は、真砂であったのだ、の意で、「けり」は気づきの詠嘆を表す。数えきれない砂を、子の齢の数とする見立てで結んでいる。次歌の第千百六十三首の三句「さざれ石の」と、小さな石や砂の数で齢を数える趣向を共有している。
まさご:真砂。細かい砂
ちひろ:千尋。非常に長いこと、深いこと
- 作者
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清原元輔
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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花の色も常磐ならなんなよ竹の 長きよに置く露しかからば
- 次の歌
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苔むさば拾ひもかへむさざれ石の 数をみな取る齢幾世ぞ