- 歌の意味
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濃い紫がたなびくことを道しるべとして、位山の峰を目指して訪ねていこう。
- 鑑賞
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巻第十八 雑賀 1170
詞書「人の冠りし侍りけるに」
濃い紫がたなびくことを道しるべとして、位山の峰を目指して訪ねていこうと詠む歌である。詞書から、ある人が元服して初めて冠を着けた祝いに詠んだ歌とわかる。高い位の人が着る濃い紫の袍の色と、地名の位山に官位の意を重ねて、元服した人がこれから高い位に昇っていくことを祝っている。
作者の「もとすけ」は清原元輔である。清少納言の父で、梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進にあたった。三十六歌仙に数えられる。
なお本文の二句は「たなびく事を」とあり、読み仮名の行の「たなびく雲を」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。
初句「濃紫」は、濃い紫色、の意で、高い位の人の着る袍の色である。
二句「たなびく事を」は、たなびくことを、の意で、紫の雲がたなびくめでたいしるしを思わせる。
三句「しるべにて」は、道しるべとして、の意である。
四句「位の山の」は、飛騨国の位山の、の意で、地名に官位の意を重ねている。
結句「峰を尋ねん」は、峰を目指して訪ねていこう、の意で、「ん」は意志の助動詞である。高い峰に高い位を重ねている。
かうぶり:冠。元服して初めて冠を着けること
しるべ:導き、道案内
くらゐのやま:位山。飛騨国の山。官位の意を掛けて詠まれる
- 作者
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清原元輔
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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幾世経し磯辺の松ぞ昔より 立ち寄る波や数は知るらん
- 次の歌
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百敷に千歳の事は多かれど 今日の君はた珍しきかな