君が世に今幾度かかくしつつ
うれしき事に逢はんとすらん
- 歌の意味
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あなたの御代に、これから幾度こうしてうれしい事に出会おうとするのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十八 雑賀 1174
詞書「東三条院の賀、左大臣のし侍りけるに、上達部土器取りて歌詠み侍りけるに」
あなたの御代に、これから幾度こうしてうれしい事に出会うのだろうかと詠む歌である。詞書から、東三条院藤原詮子の賀の祝いを左大臣藤原道長が催した際に、上達部が杯を手に歌を詠んだ折の歌とわかる。今日のような喜びがこれからも幾度となく繰り返されることを思い、東三条院の長寿と御代の栄えを祝っている。東三条院は一条天皇の母で、道長の姉である。
作者の「右衛門督公任」は藤原公任である。関白藤原頼忠の子で、権大納言に至った。和漢朗詠集を編み、百人一首の「滝の音は」の歌で知られる。
初句「君が世に」は、あなたの御代に、の意で、東三条院の世をいう。
二句「今幾度か」は、これから幾度、の意で、係助詞「か」は結句の「らん」で結ぶ係り結びである。
三句「かくしつつ」は、このようにしながら、の意で、「つつ」は反復を表し、今日の祝いのような席を繰り返すことをいう。
四句「うれしき事に」は、うれしい事に、の意で、賀の祝いの喜びをいう。
結句「逢はんとすらん」は、出会おうとするのだろうか、の意で、「らん」は現在推量の助動詞の連体形である。
かんだちめ:上達部。三位以上の公卿
かはらけ:土器。素焼きの杯
- 作者
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藤原公任
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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千年経ん君しいまさばすべらきの 天の下こそうしろやすけれ
- 次の歌
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すみそむる末の心の見ゆるかな 汀の松の影を映せば