はし鷹のとがへる山の椎柴の
葉替へはすとも君は替へせじ
- 歌の意味
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はし鷹の羽が生え替わる山の椎柴が葉を替えることはあっても、私があなたを替えることはするまい。
- 鑑賞
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巻第十九 雑恋 1230
詞書「題しらず」
はし鷹の羽が生え替わる山の椎柴が葉を替えることはあっても、私があなたを替えることはするまいと詠む歌である。鷹の羽が抜け替わり、常緑の椎柴さえも葉を替えることを持ち出して、移り変わるものの中でも、自分の心だけは変わらず相手を思い続けると誓っている。「替へ」を重ねて、変わらぬ心を強く打ち出している。
初句「はし鷹の」は、小形の鷹であるはし鷹の、の意である。
二句「とがへる山の」は、鷹の羽が抜け替わる山の、の意で、「とがへる」は鷹の羽が生え替わることをいう。
三句「椎柴の」は、椎の木の茂みの、の意で、ここまでが四句の「葉替へ」を導く序詞である。
四句「葉替へはすとも」は、葉を替えることはあっても、の意で、「とも」は逆接の仮定を表す。二句の「とがへる」の「かへ」を受けて、言葉を重ねている。
結句「君は替へせじ」は、あなたを替えることはするまい、の意で、「じ」は打消の意志を表す。四句の「葉替へ」に対し、心は替えないと誓っている。
はしたか:はし鷹。小形の鷹
とがへる:鳥屋返る。鷹の羽が抜け替わる
しひしば:椎柴。椎の木の茂み
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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家ながら別るる時は山の井の 濁りしよりもわびしかりけり
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過ちのあるかなきかを知らぬ身は 厭ふに似たる心地こそすれ