埋もれ木はなか虫食むといふめれば
久米路の橋は心して行け
- 歌の意味
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埋もれ木は中を虫が食うというようなので、久米路の橋は用心して渡れ。
- 鑑賞
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巻第十九 雑恋 1237
詞書「題しらず」
埋もれ木は中を虫が食うというから、久米路の橋は用心して渡れと詠む歌である。葛城の神が架けかけたという久米の岩橋を持ち出し、木の「中」に人の「仲」を掛けて、二人の仲には外からは見えない障りがあるかもしれないので、気をつけて通うようにと戒めている。
初句「埋もれ木は」は、土や水中に長く埋もれていた木は、の意である。
二句「なか虫食むと」は、「なか」が木の「中」と、人の「仲」を掛ける掛詞である。中を虫が食う、仲に障りがある、の二つの意を重ねている。
三句「いふめれば」は、言うようなので、の意で、「めれ」は推定の助動詞「めり」の已然形、「ば」は原因を表す。
四句「久米路の橋は」は、大和国の久米の岩橋は、の意で、葛城の神が架けかけて果たさなかったという伝説の橋である。
結句「心して行け」は、用心して渡れ、の意で、命令形で言い切っている。
うもれぎ:埋もれ木。土や水中に長く埋もれていた木
なか:木の「中」と、人の「仲」を掛ける
くめぢのはし:久米路の橋。葛城の神が架けかけたという久米の岩橋
むしばむ:虫食む。虫が食う
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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