梅が枝に降り積む雪は鶯の
羽風に散るも花かとぞ見る
- 歌の意味
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梅の枝に降り積もった雪は、鶯の羽ばたく風に散るのも、花びらが散るのかと見えることだ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌上 17
詞書「梅の木に雪の降りけるに、鶯の鳴きければ、よめる」
梅の木に雪が降り積もり、そこに鶯が来て鳴いたのを見て詠んだ歌である。梅の枝に積もった雪が、鶯の羽ばたく風に散るさまを、梅の花びらが散るのかと見まがうと詠む。雪を花に見立てる古今和歌集以来の手法を用い、梅と雪と鶯という早春の景物を一首にまとめている。
作者の「左京大夫顕輔」は藤原顕輔である。修理大夫藤原顕季の子で、六条藤家の歌道を継ぎ、崇徳院の命により詞花和歌集を撰んだ。藤原清輔の父である。
初句「梅が枝に」は、前歌の第十六首と同じ初句である。
二句「降り積む雪は」は、梅の枝に降り積もった雪を主題として示す。
三句「鶯の」は、四句の「羽風」にかかる。
四句「羽風に散るも」の「羽風」は鳥が羽ばたいて起こす風をいう。「も」は、雪が散るさまもまた、の意を添える。
結句「花かとぞ見る」の「ぞ」は係助詞で、「見る」と連体形で結ぶ。雪を花に見立てる表現で、本巻の第二十一首「雪かとぞ見る」が逆に梅の花を雪に見立てるのと対をなす。
はかぜ:鳥が羽ばたいて起こす風
- 作者
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藤原顕輔
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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梅が枝に心もゆきて重なるを 知らでや人のとへと言ふらむ
- 次の歌
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薫る香の絶えせぬ春は梅の花 吹きくる風やのどけかるらむ