みごもりに蘆の若葉や萌えぬらむ
玉江の沼をあさる春駒
- 歌の意味
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水の中に隠れて、蘆の若葉が芽吹いたのだろうか。玉江の沼で、春の若駒が餌をあさっている。
- 鑑賞
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巻第一 春歌上 35
詞書「崇徳院に百首歌奉りける時、春駒の歌とてよめる」
崇徳院に百首歌を奉った際、「春駒」を題として詠んだ歌である。玉江の沼で春の若駒がしきりに何かをあさっているのを見て、水の中に隠れて蘆の若葉が芽吹いたのだろうか、と推し量る。目に見えない水中の芽吹きを、若駒の動きから知るという趣向である。
作者の「藤原清輔朝臣」は左京大夫藤原顕輔の子の藤原清輔である。六条藤家の歌学を大成し、袋草紙や奥義抄などの歌学書を著した。
初句「みごもりに」は、水の中に隠れて、の意である。
二句「蘆の若葉や」の「や」は疑問の係助詞で、三句の「らむ」と係り結びをなす。
三句「萌えぬらむ」は、芽吹いたのだろうか、の意で、ここで句切れとなる。
四句「玉江の沼を」の「玉江」は蘆の名所として詠まれた歌枕である。
結句「あさる春駒」は、餌を探し求める春の若駒をいい、体言止めとなる。三句までの推量の根拠をあとから示す倒置の形をとる。
みごもり:水の中に隠れていること
あさる:餌を探し求める
はるごま:春の野に放たれた若い馬
- 作者
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藤原清輔
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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み山木の陰野の下の下蕨 萌え出づれども知る人もなし
- 次の歌
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春来ればたのむの雁も今はとて 帰る雲路に思ひ立つなり