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泉川水のみわたのふしづけに
柴間の氷る冬は来にけり

歌の意味
泉川の水の曲がりくねった所に仕掛けた柴漬けに、その柴の間が凍る冬がやって来たことだ。
鑑賞
巻第六 冬歌 389

詞書は前の歌に続き「堀河院御時、百首歌たてまつりける時、初冬の心をよみ侍りける」
 堀河百首の初冬の題で詠んだ歌である。泉川の流れの曲がったところに沈めた柴漬けの、その柴の間まで凍る冬がやって来た、と詠む。川漁の仕掛けという身近な景物に目を向け、柴の細かな間に張る氷によって冬の到来を確かめている。
 作者の「藤原仲実朝臣」は藤原能成の子である。院政期の歌人で、堀河院に詠進された百首歌、いわゆる堀河百首の作者の一人である。
 本歌から第三百八十九首までの三首は、堀河百首の初冬の歌である。堀河百首は、堀河天皇の時代に源俊頼、藤原公実らが題を分けて百首ずつ詠んだもので、後の百首歌の規範となった。
 なお本文の四句は「しはまのこほる」とあり、読み仮名の行の「しはまもこほる」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。

 初句「泉川」は山城国の川で、今の木津川である。歌枕として多く詠まれる。
 二句「水のみわたの」の「みわた」は、水の流れが曲がりくねったところをいう。
 三句「ふしづけに」の「ふしづけ」は柴漬けのことで、柴を束ねて水中に沈め、そこに集まる魚を捕る仕掛けである。
 四句「柴間の氷る」の「柴間」は、沈めた柴と柴とのすき間である。その細かな間にまで氷が張ることをいう。
 結句「冬は来にけり」の「けり」は詠嘆の助動詞で、冬がやって来たのだ、と気づきをこめて結ぶ。本巻の第三百九十三首も同じ結句を置く。

いづみがは:山城国の川で、今の木津川
みわた:水の流れが曲がりくねったところ
ふしづけ:柴を束ねて水中に沈め、集まる魚を捕る仕掛け
しばま:柴と柴とのすき間
作者
藤原仲実
出典
千載和歌集
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いかばかり秋の名残を眺めまし 今朝は木の葉に嵐吹かずは
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