- 歌の意味
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降る雪に、軒端の竹までも埋もれてしまって、友とするものも何もない。冬の山里は。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 462
詞書「醍醐の清滝の社に歌合し侍りける時、よめる」
醍醐の清滝の社で歌合が催された折に詠んだ歌である。降る雪に軒端の竹までも埋もれてしまって、友とするものも何もない、冬の山里は、と詠む。訪れる人もない山里で、ただ一つ友としていた軒端の竹までもが雪に埋もれ、まったくの孤独となった寂しさを詠んでいる。
作者の「よみ人しらず」は、作者の名が伝わらないことを示す。
第四百四十五首から第四百六十七首まで、雪を詠む歌が続く。竹を友とすることは、中国の晋の王徽之が竹を愛して「この君」と呼び、一日もこの君なしにはいられないと言ったという故事による。醍醐の清滝の社は、京の醍醐寺の鎮守社である。
初句「降る雪に」は、降る雪のために、の意である。本巻の第四百二十二首も同じ初句で始まる。
二句「軒端の竹も」の「軒端」は軒の端で、そのそばに植えた竹をいう。「も」は、〜までも、の意を添える。
三句「埋もれて」は、雪に埋もれて、の意である。
四句「友こそなけれ」の「友」は、竹を友とする故事をふまえる。「こそ」は強意の係助詞で、「なけれ」と已然形で結ぶ。ここで句切れとなる。
結句「冬の山里」は体言止めである。本巻の第四百十三首など、人の訪れのない山里の寂しさが本巻でくり返し詠まれる。
のきば:軒の端
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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吹雪する長等の山を見渡せば 尾上を越ゆる志賀の浦波
- 次の歌
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駒の跡はかつ降る雪に埋もれて 遅るる人や道惑ふらん