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神代より久しかれとや動きなき
岩根に松の種を蒔きけん

歌の意味
久しく栄えよというのであろうか、神代の昔から、揺るぎない岩根に松の種を蒔いたのだろう。
鑑賞
巻第十 賀歌 614

詞書「白河院鳥羽殿におはしましける時、松契遐年といへる心を詠める」
 白河院が鳥羽殿にいた頃、「松は遐年を契る」という題で詠んだ歌である。久しく栄えよというので、神代の昔から揺るぎない岩根に松の種を蒔いたのであろうか、と詠む。岩の上に生える松を、長久を願って神代に蒔かれたものと見立て、岩の堅さと松の常緑によって院の長寿を祝っている。
 作者の「源俊頼朝臣」は大納言源経信の子である。堀河院歌壇の中心として活躍し、白河院の命で金葉和歌集を撰んだ。家集に「散木奇歌集」がある。小倉百人一首にも歌が採られている。
 本巻の第六百二十五首も「動きなく」と詠み出し、松の永遠を頼みとしている。

 初句「神代より」は、神々の時代から、の意である。
 二句「久しかれとや」の「久しかれ」は形容詞「久し」の命令形で、久しくあれ、の意である。「や」は疑問の係助詞で、結句の「けん」と連体形で結ぶ。
 三句「動きなき」は、揺るぎない、の意で、四句の「岩根」にかかる。本巻の第六百二十五首の初句「動きなく」と共通する。
 四句「岩根に松の」の「岩根」は大地に根を張ったような大きな岩である。題の「松」を受ける。
 結句「種を蒔きけん」の「けん」は過去推量の助動詞「けむ」の連体形で、二句の「や」を受けて結ぶ。種を蒔いたのであろうか、の意である。

いはね:大地にどっしりと据わった大きな岩
かみよ:神々が治めていたという神話の時代
作者
源俊頼
出典
千載和歌集
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千歳すむ池の汀の八重桜 影さへ底に重ねてぞ見る
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落ちたぎつ八十宇治川の早き瀬に 岩越す波は千代の数かも