- 歌の意味
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独りで寝る我が身によって知った。池の水の上で、つがいになれずにいるおしどりが思う心を。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 787
詞書「堀河院御時、百首歌奉りける時、恋の心を詠める」
堀河天皇の御代に百首歌を奉った時、恋の心を詠んだ歌で、この百首歌は堀河百首である。独りで寝る自分の身によって知った、池の水につがいにならずにいるおしどりの思う心を、と詠む。おしどりは雌雄が離れずにいる鳥とされたが、その中でつがいになれない一羽の寂しさを、独り寝の自分の身から思いやるという趣向で、独り寝の恋のわびしさを表している。
作者の「太納言公実」は藤原公実である。「太納言」は大納言の意である。権大納言藤原実季の子で、堀河天皇の母方の叔父にあたり、権大納言に至った。
本歌から第七百八十九首までの三首は、いずれも堀河百首の恋の歌である。
初句「独り寝る」は、恋しい人と共寝できずに独りで寝る、の意である。
二句「我にて知りぬ」の「にて」は手段を表し、独り寝の我が身によって、の意である。「ぬ」は完了の助動詞で、知った、の意となる。ここで句切れとなり、下の句と倒置の関係にある。
三句「池水に」は、池の水の上に、の意で、おしどりのいる場を示す。
四句「つがはぬ鴛の」の「つがふ」は対になる、つがいとなる意で、つがいになれずにいるおしどりの、の意である。おしどりは雌雄が仲むつまじい鳥とされた。
結句「思ふ心を」は、おしどりが思う心を、の意で、二句の「知りぬ」の対象を示す。
をし:おしどり
つがふ:対になる、つがいとなる
- 作者
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藤原公実
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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下紐は人の恋ふるに解くなれば 誰がつらきにか結ぼほるらん
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恋をのみしづのをだまきくるしきは 逢はで年経る思ひなりけり