逢ふことのなげきの積もる苦しさを
負へかし人のこりはつるまで
- 歌の意味
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逢うことのかなわない嘆きが積もってゆく苦しさを、あの人が背負ってみればよい。すっかり懲りてしまうまで。
- 鑑賞
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巻第十八 雑歌下 1193
詞書「百首歌奉りける時、恋の歌とて詠める」
百首歌を奉った折、恋の歌として詠んだものである。逢うことをめぐる嘆きが積もる苦しさを、あの人が懲りるまで背負えばよい、と詠む。「なげき」に薪を言う「投げ木」を掛け、積もった木を背負い、木を「樵る」と「懲る」とを掛けて、つれない相手に自分の苦しみを思い知らせたいという恨みを、木こりの縁で戯れて詠んでいる。
作者の「待賢門院堀河」は神祇伯源顕仲の娘である。鳥羽天皇の中宮待賢門院に仕え、堀河と呼ばれた。
誹諧歌の一連の十四首目である。
初句「逢ふことの」は、逢うことの、の意で、恋人と逢うことを言う。
二句「なげきの積もる」の「なげき」は、嘆きの意と、薪にする「投げ木」とを掛け、「積もる」はその縁語である。
三句「苦しさを」は、その苦しさを、の意で、四句の「負へ」の目的語となる。
四句「負へかし人の」の「負へ」は背負え、の意の命令形で、「かし」は念を押す終助詞である。投げ木を背負う意を受けている。
結句「こりはつるまで」の「こり」は、懲りる意の「懲り」と、木を切る意の「樵り」とを掛けている。「果つる」は、すっかり…してしまう、の意である。
なげき:嘆きの意と、薪にする木を言う「投げ木」とを掛ける
こる:懲りる意と、木を切る意の「樵る」とを掛ける
- 作者
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待賢門院堀河
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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慕ひ来る恋の奴の旅にても 身の癖なれや夕轟きは
- 次の歌
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人の足をつむにて知りぬわが方へ ふみおこせよと思ふなるべし