古今和歌集 - よみ人しらず
佐保山の柞(ははそ)の黄葉が散りそうになっていたので夜も見なさいというように照らす月である
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古今和歌集 - 藤原関雄
山の奥深く、切り立った岩崖に根をおろした紅葉が散ってしまいそうだ。輝く日の光を見ることもないままで。
竜田川には紅葉が乱れ散って流れている。この川を渡るならば錦の帯が断たれてしまうだろう。
竜田川に紅葉が流れている。上流の三室の山では時雨が降っているようだ。
恋しくなった時は紅葉の葉を見て偲ぼうと思うのだから山おろしの風よ、吹き散らしてくれるな。
秋風に堪えきれずに散ってしまった紅葉のように行く末の分からない我が身が悲しいことだ。
秋になってしまった。紅葉が我が家の庭に降り敷いてしまったけれど、それを踏み分けて訪れる人はいない。
踏み分けて、さらにこの先に訪れて行こうか。紅葉が降り、隠した道だと思いながら。
秋の月が山のあたりをはっきりと照らしているのは落ちる紅葉の数を見よというのか。
吹く風が様々な色に見えるのは、秋の木の葉が散っているからだ。
霜の縦糸、露の横糸が弱いようだ。山の錦を織れたと思えば、すぐに散ってゆく。
古今和歌集 - 僧正遍昭
侘しく暮らす人がとりわけ立ち寄る木の下は、頼りにする木陰もなくなり紅葉も散ってしまった。
古今和歌集 - 素性法師
紅葉の葉が流れて行き着く河口では、濃い紅色の波が立っているのだうか。
古今和歌集 - 在原業平朝臣
神代の世でも聞いたことがない。竜田川が真っ赤に水を括り染めにするということは。
古今和歌集 - 藤原敏行朝臣
自分が来た方角さえ分からなくなってしまう。暗いという名の「くらぶ山」では、木々の木の葉が散り乱れているので。
古今和歌集 - みぶのただみね
神の鎮座する三室の山を秋に通ってみると、錦の着物を着ているようだ。