古典和歌stream

和泉式部日記 - 和泉式部

ね覺ねはきかぬ成らん荻風は
ふかさらめやは秋のよな〳〵

あなたは寝覚めをなさらないから聞こえないのだろう。荻の葉を吹く風が吹かないことなどあろうか。秋の夜ごとに。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

荻風はふかはいもねて今よりそ
驚すかときくへかりける

荻の葉を吹く風が吹いたならば、眠りもしないで、これからは、あなたが私を起こしてくれるのかと聞くべきだったのだ。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

徙然と秋の日比のふるまゝに
思ひしらせぬあやしかりしも

所在なく秋の日々が過ぎていくにつれて、思い知らされたことだ。あの思いがけなかった夕暮れのご訪問の意味も。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

人はいさわれはわすれす日をふれと
秋の夕暮ありしあふこと

あなたはどうだか知らないが、私は忘れない。日数がたっても、秋の夕暮れにあった、あの逢瀬のことを。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

關越てけふそとふとや人はしる
思ひたえせぬこゝろ遣ひを

逢坂の関を越えて、今日こうして訪ねていくのだとあなたは知っているだろうか。思いの絶えることのない、私の心づかいを。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

あふみちはわすれぬめりとみし程に
關打越てとふ人はたれ

逢う道、近江路のことはすっかりお忘れになったようだと見ていたのに。関を越えてまで訪ねてくださるのは、いったい誰なのだろう。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

山なからうみはこくとも都へは
なにか打出の濱をみるへき

山にこもったまま、湖を舟で漕ぎ渡ることはあっても、都へ帰るために、どうして打出の浜を目にすることがあろうか。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

尋ゆく逢坂山のかひもなく
おほめくはかりわするへしやは

訪ねていった逢坂山の峡を越えた甲斐もなく、「誰か」ととぼけるほどに、私を忘れてよいものだろうか。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

うきによりひたやこもりと思ふとも
近江の海は打出て見よ

つらさゆえに、ひたすら山にこもっていようと思っても、近江の海には、打出の浜から出て見てごらん。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

關山のせきともあられぬなみたこそ
近江の海と流いつらめ

逢坂の関山の関でさえ、せき止めることのできない私の涙こそが、近江の海となって流れ出ているのだろう。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

心みにをのが心もこゝろみむ
いさ都へときてさそひ見ん

試しに、自分の心も試してみよう。「さあ都へ」と、あなたがここまで来て誘ってくださるかどうか、見てみよう。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

あさましやのりの山ちに入そめて
都へいさと誰さそひけん

あきれたことだ。仏法の山路に入りかけていたのに、「さあ都へ」と、いったい誰が誘ったのだろう。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

山をいてゝくらき道にそたとりにし
今一度のあふことにより

山を出て、迷いの暗い道へとたどり戻ってしまった。もう一度あなたにお逢いしたい、その思いのために。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

なけきつゝ秋のみ空を詠れは
雲うちさはき風そはけしき

嘆きながら秋の空を眺めていると、雲は騒ぎ立ち、風が激しく吹いている。

詳細を見る

和泉式部日記 - 和泉式部

秋風はけしきふくたに戀しきに
かき曇る日はいふ方そなき

秋風は、わずかに吹くだけでも人が恋しくなるものなのに、このように空一面がかき曇る日は、言いようもないほど恋しい。

詳細を見る

和泉式部日記 - 敦道親王

秋の夜の有明の月の入まてに
やすらひかねて歸りにし哉

秋の夜の有明の月が沈むまで、門の前でためらっていることもできずに、帰ってしまったことだ。

詳細を見る