古典和歌stream

万葉集

我が宿に咲きし秋萩散り過ぎて
実になるまでに君に逢はぬかも

我が家に咲いた秋萩が散ってしまって、実になるまで、あなたに逢わないことよ。

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万葉集

我が宿の萩咲きにけり散らぬ間に
早来て見べし奈良の里人

我が家の萩が咲いた。散らないうちに、早く来て見るがよい、奈良の里の人よ。

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万葉集

石橋の間々に生ひたるかほ花の
花にしありけりありつつ見れば

飛び石の間ごとに生えているかお花のように、花のようにはかないものであったのだ。ずっと見続けていると。

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万葉集

藤原の古りにし里の秋萩は
咲きて散りにき君待ちかねて

藤原の古びてしまった里の秋萩は、咲いて散ってしまった。あなたを待ちかねて。

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万葉集

秋萩を散り過ぎぬべみ手折り持ち
見れども寂し君にしあらねば

秋萩が散ってしまいそうなので手折って持ち、見ているけれども寂しい。あなたではないので。

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万葉集

朝咲き夕は消ぬる月草の
消ぬべき恋も我れはするかも

朝に咲いて夕方にはしぼんでしまう月草のように、消え入りそうな恋を私はしていることだ。

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万葉集

秋津野の尾花刈り添へ秋萩の
花を葺かさね君が仮廬に

秋津野のすすきを刈り添えて、秋萩の花を屋根に葺いてください、あなたの仮小屋に。

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万葉集

咲けりとも知らずしあらば黙もあらむ
この秋萩を見せつつもとな

咲いたとも知らずにいるなら黙っていられようものを。この秋萩をむやみに見せつけて。

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万葉集

秋されば雁飛び越ゆる龍田山
立ちても居ても君をしぞ思ふ

秋になると雁が飛び越えていく龍田山の、その「たつ」ではないが、立っていても座っていても、あなたのことばかり思っている。

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万葉集

我が宿の葛葉日に異に色づきぬ
来まさぬ君は何心ぞも

我が家の葛の葉は日ごとにますます色づいた。おいでにならないあなたは、どういうお気持ちなのだろう。

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万葉集

あしひきの山さな葛もみつまで
妹に逢はずや我が恋ひ居らむ

山のさねかずらが紅葉するまで、恋人に逢わずに私は恋い続けているのだろうか。

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万葉集

黄葉の過ぎかてぬ子を人妻と
見つつやあらむ恋しきものを

紅葉の散り過ぎないように忘れられないあの子を、人妻として見ているだけでいるのだろうか。こんなに恋しいのに。

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万葉集

君に恋ひ萎えうらぶれ我が居れば
秋風吹きて月かたぶきぬ

あなたを恋しく思って、しおれて沈み込んで私がいると、秋風が吹いて、月が西に傾いてしまった。

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万葉集

秋の夜の月かも君は雲隠り
しましく見ねばここだ恋しき

あなたは秋の夜の月なのだろうか。雲に隠れて、しばらく見ないと、これほど恋しいのは。

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万葉集

九月の有明の月夜ありつつも
君が来まさば我れ恋ひめやも

九月の有明の月夜のように、ずっと変わらずにあなたが来てくださるなら、私はこんなに恋い慕うだろうか。

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万葉集

よしゑやし恋ひじとすれど秋風の
寒く吹く夜は君をしぞ思ふ

ええままよ、もう恋い慕うまいとするけれども、秋風の寒く吹く夜は、あなたのことを思ってしまう。

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