古典和歌stream

拾遺和歌集 - 藤原為順

なき名のみたつたの山の麓には
世にもあらしの風も吹かなん

根も葉もない噂ばかりが立つ立田山の麓には、そんな噂は世にあるまいと吹き払う嵐の風も吹いてほしい。

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拾遺和歌集 - 八条大君

なき名のみ高雄の山と言ひ立つる
君はあたごの峰にやあるらん

根も葉もない噂ばかりを、高雄の山のように高く言い立てるあなたは、私にとって仇となる愛宕の峰なのだろうか。

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拾遺和歌集 - 清原元輔

いにしへも登りやしけん吉野山
山より高き齢なる人

昔にも、このように登った人がいただろうか。吉野山の、山よりも高い年齢の人が。

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拾遺和歌集 - よみ人しらず

老いはてて雪の山をば戴けど
しもと見るにぞ身は冷えにける

すっかり老いて、頭には雪の山のような白髪を頂いているけれども、その冷たさよりも、罰の笞を見ることでこそ身が冷えたことだ。

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拾遺和歌集 - 柿本人麻呂

見れど飽かぬ吉野の河の流れても
絶ゆる時なく行き帰り見む

見ても見飽きることのない吉野川の流れのように、絶えることもなく、何度でも行き来して見よう。

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拾遺和歌集 - 藤原兼家

如何せむ我が身くだれるいな舟の
しばしばかりの命絶えずは

どうしたらよいだろうか。稲舟が川を下るように官位の下った我が身は、せめてしばらくの間だけでも命が絶えずにいられるならば。

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拾遺和歌集

榊葉に木綿四手かけて誰が世にか
神の御前に斎ひそめけん

榊の葉に木綿四手をかけて、いったい誰の代に、神の御前でこのように祭り始めたのだろうか。

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拾遺和歌集

榊葉の香をかぐはしみ求め来れば
八十氏人ぞ円居せりける

榊葉の香りがかぐわしいので、その香りをたずねて来てみると、多くの氏々の人々が輪になって集まっていたことだ。

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拾遺和歌集

幣にならましものをすべ神の
御手に取られてなづさはましを

いっそ幣になれたらよいのに。そうすれば神の御手に取られて、おそばに親しく寄り添えるだろうに。

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拾遺和歌集

幣は我がにはあらず天にます
豊岡姫の宮の幣

この幣は私のものではない。天におられる豊岡姫の宮の幣なのだ。

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拾遺和歌集

逢坂を今朝越え来れば山人の
千歳つけとて切れる杖なり

逢坂の関を今朝越えて来たところ、山人が千年の齢をつけよと言って切ってくれた杖なのだ、これは。

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拾遺和歌集

四方山の人の宝にする弓を
神の御前に今日奉る

四方の山々の人が宝とする弓を、神の御前に今日奉る。

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拾遺和歌集

石上布留や男の太刀もがな
組の緒垂でて宮路通はむ

石上の布留の男が帯びるような太刀がほしいものだ。組紐の緒を垂らして、宮へ通う道を行き来しよう。

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拾遺和歌集

銀の目貫の太刀を提げ佩きて
奈良の都を練るや誰が子ぞ

銀の目貫のついた太刀を腰に提げて、奈良の都をゆったりと練り歩くのは、いったい誰の子であろうか。

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拾遺和歌集

我が駒は早く行かなん朝日子が
八重さす岡の玉笹の上に

私の馬は早く行ってほしい。朝日がいく重にも差す岡の、美しい笹の上へ。

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拾遺和歌集

さいばりに衣は染めん雨降れど
移ろひがたし深く染めては

榛の木で衣を染めよう。雨が降っても色は褪せにくい。深く染めたならば。

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