古典和歌stream

万葉集 - 山上憶良(推定)

天飛ぶや鳥にもがもや都まで
送りまをして飛び帰るもの

空を飛ぶ鳥であればよいのに。都までお送り申し上げて、飛んで帰って来られるものを。

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万葉集 - 山上憶良(推定)

ひともねのうらぶれ居るに竜田山
御馬近づかば忘らしなむか

皆がしょんぼりと沈んでいるのに、竜田山に御馬が近づいたなら、あなたは私たちのことをお忘れになってしまうのだろうか。

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万葉集 - 山上憶良(推定)

言ひつつも後こそ知らめとのしくも
寂しけめやも君いまさずして

口ではこう言っていても、本当のところは後になってこそわかるだろう。あなたがいらっしゃらなくなって、少しばかり寂しいなどということがあろうか。

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万葉集 - 山上憶良(推定)

万世にいましたまひて天の下
奏したまはね朝廷去らずて

いつまでも長生きなさって、天下の政治を奏上なさってください。朝廷を離れることなく。

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万葉集 - 山上憶良

天離る鄙に五年住まひつつ
都のてぶり忘らえにけり

都から遠く離れた田舎に五年も住み続けて、都の風俗もすっかり忘れてしまったことだ。

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万葉集 - 山上憶良

かくのみや息づき居らむあらたまの
来経行く年の限り知らずて

このようにばかり、ため息をついて過ごすのだろうか。来ては過ぎてゆく年の、終わりも知らないままに。

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万葉集 - 山上憶良

我が主の御霊賜ひて春さらば
奈良の都に召上げたまはね

わが主君のお心遣いをいただいて、春になったら、奈良の都に召し上げてください。

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万葉集 - 三嶋王

音に聞き目にはいまだ見ず佐用姫が
領巾振りきとふ君松浦山

噂には聞くが、目にはまだ見ていない。佐用姫が領巾を振ったという、君を待つ松浦山を。

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万葉集 - 麻田陽春

国遠き道の長手をおほほしく
今日や過ぎなむ言どひもなく

故郷から遠い長い道のりの途中で、心も晴れぬまま、今日死んでいくのだろうか。親と言葉を交わすこともなく。

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万葉集 - 麻田陽春

朝露の消やすき我が身他国に
過ぎかてぬかも親の目を欲り

朝露のように消えやすいわが身だが、この他国で死ぬことはできそうにない。親に一目会いたくて。

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万葉集 - 山上憶良

たらちしの母が目見ずておほほしく
いづち向きてか我が別るらむ

母の顔を見ることもなく、心も晴れぬまま、どちらに向かって私はこの世に別れていくのだろうか。

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万葉集 - 山上憶良

常知らぬ道の長手をくれくれと
いかにか行かむ糧はなしに

いつもは知らない死出の長い道のりを、心暗く、どのようにして行けばよいのだろう。食糧もなしに。

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万葉集 - 山上憶良

家にありて母がとり見ば慰むる
心はあらまし死なば死ぬとも

家にいて母が看病してくれたなら、慰められる心もあっただろうに。たとえ死ぬなら死ぬとしても。

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万葉集 - 山上憶良

出でて行きし日を数へつつ今日今日と
我を待たすらむ父母らはも

私が家を出て行った日を数えながら、今日か今日かと私を待っておられるだろう、父母たちよ。

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万葉集 - 山上憶良

一世にはふたたび見えぬ父母を
置きてや長く我が別れなむ

一生のうちに二度と会うことのできない父母を残して、長く私は別れていくのだろうか。

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万葉集 - 山上憶良

世間を憂しとやさしと思へども
飛び立ちかねつ鳥にしあらねば

世の中をつらく、身も細るほど恥ずかしいものと思うけれども、飛び去ることもできない。鳥ではないのだから。

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