古今和歌集
神の鎮まる御室の山の榊の葉は、神の御前で重なり合うように茂っていることだ。
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霜が幾度置いても枯れない榊の葉のように、いよいよ栄えてゆくにちがいない神に仕える人であることよ。
巻向の穴師の山の山人だと人も見るように、山かずらを髪に飾りなさい。
奥山ではもう霰が降っているらしい。人里近い外山のまさきのかずらが色づいたことだ。
陸奥の安達の真弓を私が引くならば、弓の末までもしなって寄るように、行く末までも私に寄り添っておくれ、人目を忍んでそっと。
我が家の門の板井の清水は、里が遠いので人が汲みに来ないから、水草が生えてしまったことだ。
檜隈川に馬を止めて、しばらく水を飲ませておくれ。せめてその姿だけでも見ていよう。
青柳の枝を片糸にして縒り、鶯が縫うという笠は、梅の花の笠である。
吉備の中山が帯のようにめぐらせている細谷川の、水の音のすがすがしいことよ。
美作の久米の佐良山の名のように、さらさら決して私の名は立てるまい、万代までも。
美濃の国の関の藤川が絶えず流れるように、絶えることなくわが君にお仕えしよう、万代までも。
わが君の御代は限りもないだろう。たとえ長浜の砂の数は数えつくしたとしても。
古今和歌集 - 大友黒主
近江の鏡山を立ててあるので、今からもう映って見えることだ、わが君の千年の御代は。
阿武隈川に霧が立ちこめて夜が明けてしまっても、あなたを帰しはしない。次に来るのを待つのはどうにもつらいから。
陸奥にはどこといって良い所はあるけれど、塩竈の浦を漕ぎゆく舟の引き綱のさまは、とりわけ心ひかれることだ。
いとしい夫を都へ送り出して、塩竈の籬の島の松ではないが、待つことが恋しくつらいことだ。