古典和歌stream

万葉集

川の上のいつ藻の花のいつもいつも
来ませ我が背子時じけめやも

川のほとりのいつ藻の花のように、いつもいつもおいでください、あなた。いつだって時ならぬことがあるでしょうか。

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万葉集

春雨のやまず降る降る我が恋ふる
人の目すらを相見せなくに

春雨がやまずに降りに降っている。私が恋しく思う人の顔さえも見せてくれないのに。

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万葉集

我妹子に恋ひつつ居れば春雨の
それも知るごとやまず降りつつ

恋しいあの子を思い続けていると、春雨もそれを知っているかのように、やまずに降り続いている。

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万葉集

相思はぬ妹をやもとな菅の根の
長き春日を思ひ暮らさむ

私を思ってもくれない恋人のことを、むやみに、菅の根のように長い春の日じゅう思って過ごすのだろうか。

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万葉集

春さればまづ鳴く鳥の鴬の
言先立ちし君をし待たむ

春になると真っ先に鳴く鳥の鴬のように、先に言葉をかけてくれたあなたを待とう。

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万葉集

相思はずあるらむ子ゆゑ玉の緒の
長き春日を思ひ暮らさく

私を思ってはいないであろうあの子のために、玉の緒のように長い春の日じゅう、思い続けて過ごすことだ。

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万葉集

旅にして妻恋すらし霍公鳥
神なび山にさ夜更けて鳴く

旅の空にあって妻を恋い慕っているらしい。ほととぎすが神なび山で、夜が更けてから鳴いている。

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万葉集

霍公鳥汝が初声は我れにもが
五月の玉に交へて貫かむ

ほととぎすよ、お前の初声は私にくれないものか。五月の薬玉に交ぜて緒に通そう。

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万葉集

朝霞たなびく野辺にあしひきの
山霍公鳥いつか来鳴かむ

朝霞がたなびく野辺に、山のほととぎすはいつになったらやって来て鳴くのだろう。

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万葉集

朝霧の八重山越えて呼子鳥
鳴きや汝が来る宿もあらなくに

朝霧の立ちこめる幾重もの山を越えて、呼子鳥よ、お前は鳴きながらやって来るのか。泊まる宿もないのに。

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万葉集

霍公鳥鳴く声聞くや卯の花の
咲き散る岡に葛引く娘女

ほととぎすの鳴く声を聞いているか、卯の花の咲いては散る岡で葛を引いている娘たちよ。

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万葉集

月夜よみ鳴く霍公鳥見まく欲り
我れ草取れり見む人もがも

月夜が美しいので鳴くほととぎすの姿を見たいと思って、私は草を刈り取った。一緒に見る人がいればよいのに。

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万葉集

藤波の散らまく惜しみ霍公鳥
今城の岡を鳴きて越ゆなり

藤の花が散ることを惜しんで、ほととぎすが今城の岡を鳴きながら越えて行くようだ。

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万葉集

朝霧の八重山越えて霍公鳥
卯の花辺から鳴きて越え来ぬ

朝霧の立ちこめる幾重もの山を越えて、ほととぎすが卯の花のあたりを通って、鳴きながら越えて来た。

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万葉集

木高くはかつて木植ゑじ霍公鳥
来鳴き響めて恋まさらしむ

木が高くなるようには決して木を植えまい。ほととぎすが来て鳴き響かせて、恋心をつのらせるから。

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万葉集

逢ひかたき君に逢へる夜霍公鳥
他時ゆは今こそ鳴かめ

逢いがたいあなたにようやく逢えたこの夜、ほととぎすよ、ほかの時よりも今こそ鳴いておくれ。

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