新古今和歌集 - 慈円
一筋に思い定めてしまった心には、それでもなお背いてしまうこの身を、どうしたらよいのだろう。
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なぜこの世をそれほど深く厭うのかと、人が尋ねてくれればよい。たやすく答えよう。
思うべきわが後世は、あるのかないのか。後世を思う心がないからこそ、この世に住んでいられるのだ。
新古今和歌集 - 西行
それならば、せめて世を厭った者という名だけでも後に留めておいて、取るに足りないこの身の思い出にしよう。
世を背くというならわしのない世であったならば、わが身のつらさを思い知らないままで終わってしまっただろうか。
どうしたらよいのだろう。俗世にいるのであれば、世を捨てもして、ああつらい世だと改めて思うこともできようが。
何事かに引き留められる心があったので、改めてまた、世が厭わしく思われるのだろうか。
新古今和歌集 - 九条兼実
昔から離れにくいのは、このつらい世であることよ。互いに慕い合う仲というわけでもないのに。
新古今和歌集 - 行尊
思い出して、もしわたしを尋ねる人がいたならば、生きているとは言わないでくれ。この定めない世に。
取るに足りないこの身を、どうして恨んだりしたのだろう。どうにかこうにか過ごしてこられた世であるのに。
いつになったらわたしは、奥深い山里の寂しい住まいに、主となって人に訪ねられるのだろうか。
新古今和歌集 - 源俊頼
つらい身としては、山田の晩稲を刈り込めるように、心に押し込めて、ひたすらに世を恨み、思い悩んでいることだ。
新古今和歌集 - 山田法師
身分の低い木こりが毎朝伐って積む柴、そのしばしの間でさえ生きながらえるのが難しい世であることよ。
新古今和歌集 - 寂蓮
取るに足りないこの身は、もうないものとしてしまった。誰のために世を恨んだりしようか。
新古今和歌集 - 行遍
頼みとするものがあって、今は将来を待っている人は、過ぎてゆく月日を嘆かないのだろうか。
新古今和歌集 - 源師光
つらいわが身のほどを、もし他人のことと思うならば、こうして生き長らえているのを、どれほど非難することだろう。