源氏物語 - 紫式部
世の中一般のつらさにつけては厭い離れたけれど、いつになればこの世を完全に背き果てられるのだろう。
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物思いに沈んで海松を刈る海人の住まいと見るなり、まず涙にくれる松が浦島であることよ。
昔のなごりさえない浦島に、立ち寄ってくれる波が珍しく思われることよ。
あのようでありたいと思う、今朝咲いたばかりの初花に劣らないあなたの美しさを見ることよ。
時ならず今朝咲いた花は、夏の雨にしおれてしまったらしい。美しく匂う間もなく。