古典和歌stream

万葉集

物部の臣の壮士は大君の
任けのまにまに聞くといふものぞ

朝廷に仕える臣下の男子というものは、大君の任命のままに従うものだというぞ。

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万葉集 - 阿倍広庭

雨降らずとの曇る夜のぬるぬると
恋ひつつ居りき君待ちがてり

雨は降らずに空一面が曇っている夜のように、しっとりと湿った思いで恋い続けていた。あなたを待ちながら。

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万葉集 - 門部王

意宇の海の河原の千鳥汝が鳴けば
我が佐保川の思ほゆらくに

意宇の海の河原の千鳥よ、お前が鳴くと、わが故郷の佐保川のことが思い出されてならない。

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万葉集 - 山部赤人

高座の御笠の山に鳴く鳥の
止めば継がるる恋もするかも

御笠の山で鳴く鳥の声が、やんだかと思うとまた続くように、絶えることなく続く恋をすることだ。

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万葉集 - 石上乙麻呂

雨降らば着むと思へる笠の山
人にな着せそ濡れは漬つとも

雨が降ったらかぶろうと思っている笠の山よ、ほかの人にはかぶらせないでおくれ、たとえ私がずぶ濡れになっても。

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万葉集 - 湯原王

吉野なる菜摘の川の川淀に
鴨ぞ鳴くなる山蔭にして

吉野の菜摘の川の淀みで、鴨が鳴いているのが聞こえる。山の陰になった所で。

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万葉集 - 湯原王

あきづ羽の袖振る妹を玉櫛笥
奥に思ふを見たまへ我が君

トンボの羽のように薄い袖を振って舞う娘を、私が心の奥深く大切に思っているのを、どうぞご覧ください、わが君よ。

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万葉集 - 湯原王

青山の嶺の白雲朝に日に
常に見れどもめづらし我が君

青い山の嶺にかかる白雲のように、朝に昼にいつも見ていても、見飽きることなく心ひかれる、わが君よ。

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万葉集 - 山部赤人

いにしへの古き堤は年深み
池の渚に水草生ひにけり

昔の古い堤は長い年月を経て、池の水際には水草が生い茂っていることだ。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

木綿畳手に取り持ちてかくだにも
我れは祈ひなむ君に逢はじかも

木綿畳を手に取り持って、せめてこのようにでも私は神に祈ろう。それでもあなたに逢えないのだろうか。

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万葉集 - 児島

家思ふと心進むな風まもり
好くしていませ荒しその道

家を思うあまり、心をはやらせてはいけません。風の様子をよく見守ってお行きなさい。荒いのですから、その海の道は。

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万葉集 - 丹比国人

筑波嶺を外のみ見つつありかねて
雪消の道をなづみ来るかも

筑波山を遠くからばかり見ていることに耐えられず、雪解けのぬかるむ道を、難儀しながら登って来たことだ。

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万葉集 - 山部赤人

我がやどに韓藍蒔き生ほし枯れぬれど
懲りずてまたも蒔かむとぞ思ふ

私の家の庭に韓藍の種を蒔いて育てたが、枯れてしまった。けれども懲りずに、またも蒔こうと思う。

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万葉集

霰降り吉志美が岳をさがしみと
草取りかなわ妹が手を取る

吉志美が岳が険しいので、草をつかみそこねて、いとしい娘の手を取ることだ。

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万葉集

この夕柘のさ枝の流れ来ば
梁は打たずて取らずかもあらむ

この夕方、もし柘の枝が流れてきたとしたら、梁を仕掛けていないので、取らずに終わってしまうのではなかろうか。

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万葉集 - 若宮年魚麻呂

いにしへに梁打つ人のなかりせば
ここにもあらまし柘の枝はも

昔、梁を打つ人がいなかったならば、柘の枝は今もここにあったであろうに。ああ、その柘の枝よ。

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