古典和歌stream

万葉集 - 大伴家持

我が大君天知らさむと思はねば
おほにぞ見ける和束杣山

わが大君が天上をお治めになる、すなわちお亡くなりになるとは思わなかったので、なおざりに見ていたことだ。この和束の杣山を。

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万葉集 - 大伴家持

あしひきの山さへ光り咲く花の
散りぬるごとき我が大君かも

山までも照り輝くほどに咲いていた花が、散ってしまったような、わが大君であることよ。

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万葉集 - 大伴家持

はしきかも皇子の命のあり通ひ
見しし活道の道は荒れにけり

慕わしいことよ。皇子がいつも通ってご覧になった活道の山への道は、今は荒れてしまった。

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万葉集 - 大伴家持

大伴の名に負ふ靫帯びて万代に
頼みし心いづくか寄せむ

大伴という名にふさわしく靫を身に帯びて、いつまでもと皇子を頼みにしてきたこの心を、今はどこに寄せたらよいのだろう。

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万葉集 - 高橋朝臣

うつせみの世のことにあれば外に見し
山をや今はよすかと思はむ

これもこの世の定めであるから、これまでよそごととして見ていた山を、今は妻をしのぶよすがと思おうか。

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万葉集 - 高橋朝臣

朝鳥の哭のみし泣かむ我妹子に
今またさらに逢ふよしをなみ

朝の鳥が鳴くように、声を上げて泣いてばかりいよう。妻に今ふたたび逢う手だてがないので。

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万葉集 - 難波天皇妹

一日こそ人も待ちよき長き日を
かくのみ待たば有りかつましじ

一日ぐらいなら人を待つのもたやすいが、長い日々をこうして待ってばかりいるのなら、とても生きてはいられないだろう。

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万葉集 - 岡本天皇

山の端にあぢ群騒き行くなれど
我れは寂しゑ君にしあらねば

山の端をあじ鴨の群れが鳴き騒いで飛んで行くようだけれど、私は寂しいことよ。それはあなたではないのだから。

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万葉集 - 岡本天皇

近江道の鳥篭の山なる不知哉川
日のころごろは恋ひつつもあらむ

近江路の鳥籠の山にある不知哉川の名のように、さあどうなるかわからないけれど、このごろの日々は恋い慕いながら過ごしていよう。

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万葉集 - 額田王

君待つと我が恋ひ居れば我が宿の
簾動かし秋の風吹く

あなたを待って私が恋しく思っていると、わが家の簾を動かして秋の風が吹いてくる。

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万葉集 - 鏡王女

風をだに恋ふるは羨し風をだに
来むとし待たば何か嘆かむ

風にさえ心ときめかせて恋い慕えるとはうらやましい。せめて風だけでも来るだろうと待つことができるのなら、何を嘆くことがあろうか。

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万葉集 - 吹芡刀自

真野の浦の淀の継橋心ゆも
思へや妹が夢にし見ゆる

真野の浦の淀にかかる継ぎ橋のように絶え間なく、心の底からあの子が思ってくれているからだろうか、あの子が夢に見えることだ。

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万葉集 - 吹芡刀自

川上のいつ藻の花のいつもいつも
来ませ我が背子時じけめやも

川のほとりに咲くいつ藻の花の名のように、いつもいつもおいでください、あなた。来てはいけない時などありはしないのだから。

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万葉集 - 舎人吉年

衣手に取りとどこほり泣く子にも
まされる我れを置きていかにせむ

袖にすがりついて泣く子どもにもまさって嘆いている私を、置いて行ってどうしようというのか。

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万葉集 - 田部櫟子

置きていなば妹恋ひむかも敷栲の
黒髪敷きて長きこの夜を

私があなたを置いて行ってしまったら、あなたは恋しく思うだろうか。黒髪を床に敷いて独り寝をする、この長い夜を。

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万葉集 - 田部櫟子(推定)

我妹子を相知らしめし人をこそ
恋のまされば恨めしみ思へ

いとしいあの人と私を引き合わせた人のことこそ、恋しさがつのるにつれて恨めしく思われることだ。

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