古典和歌stream

万葉集 - 草嬢

秋の田の穂田の刈りばかか寄りあはば
そこもか人の我を言成さむ

秋の田の穂の実った田で、刈り入れの持ち場がたまたま寄り合ったならば、そんなことでも人は私のことを噂の種にするのだろうか。

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万葉集 - 志貴皇子

大原のこのいち柴のいつしかと
我が思ふ妹に今夜逢へるかも

大原のこの茂った柴の名のように、いつになったら逢えるのかと私が思い続けていたあの子に、今夜ついに逢えたことだ。

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万葉集 - 阿倍女郎

我が背子が着せる衣の針目おちず
入りにけらしも我が心さへ

あなたが着ておいでの衣の縫い目の一つ一つに、残らず入り込んでしまったらしい。私の心までも。

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万葉集 - 中臣東人

ひとり寝て絶えにし紐をゆゆしみと
為むすべ知らに音のみしぞ泣く

ひとり寝をしていて切れてしまった紐を不吉に思い、どうしてよいかもわからず、声をあげて泣くばかりだ。

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万葉集 - 阿倍女郎

我が持てる三相に搓れる糸もちて
付けてましもの今ぞ悔しき

私の持っている三本縒りの丈夫な糸で、紐を付けておけばよかったのに。今となっては悔しいことだ。

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万葉集 - 大伴安麻呂

神木にも手は触るといふをうつたへに
人妻といへば触れぬものかも

神木にさえ手を触れることはあるというのに、人妻だというだけで、まったく触れてはならないものなのか。

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万葉集 - 石川郎女

春日野の山辺の道をよそりなく
通ひし君が見えぬころかも

春日野の山辺の道を、ほかに心を寄せることもなく通って来ていたあなたが、このごろは姿を見せないことだ。

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万葉集 - 大伴女郎

雨障み常する君はひさかたの
昨夜の夜の雨に懲りにけむかも

いつも雨を口実に家にこもっているあなたは、ゆうべの雨にすっかり懲りてしまったのだろうか。

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万葉集

ひさかたの雨も降らぬか雨障み
君にたぐひてこの日暮らさむ

雨でも降ってくれないものか。雨にこもって、あなたに寄り添ってこの日を過ごしたい。

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万葉集 - 常陸娘子

庭に立つ麻手刈り干し布曝す
東女を忘れたまふな

庭に生い立つ麻を刈って干し、布をさらして働く東国の女を、どうかお忘れにならないでください。

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万葉集 - 藤原麻呂

娘子らが玉櫛笥なる玉櫛の
神さびけむも妹に逢はずあれば

乙女たちの美しい櫛箱にしまわれた櫛が古びるように、私もすっかり古びてしまったことだろう。あなたに逢わずにいるので。

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万葉集 - 藤原麻呂

よく渡る人は年にもありといふを
いつの間にぞも我が恋ひにける

恋に耐えることの上手な人は、一年でも逢わずに過ごすというのに、いつの間に私はこれほど恋しく思うようになってしまったのだろうか。

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万葉集 - 藤原麻呂

むし衾なごやが下に伏せれども
妹とし寝ねば肌し寒しも

柔らかな夜具の下に横たわっているけれど、あなたと共に寝ていないので、肌が寒いことだ。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

佐保川の小石踏み渡りぬばたまの
黒馬来る夜は年にもあらぬか

佐保川の小石を踏んで渡り、あなたの黒馬がやって来る夜は、一年中続いてくれないものか。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

千鳥鳴く佐保の川瀬のさざれ波
やむ時もなし我が恋ふらくは

千鳥の鳴く佐保川の瀬に立つさざ波のように、やむ時もない。私があなたを恋しく思う心は。

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万葉集 - 大伴坂上郎女

来むと言ふも来ぬ時あるを来じと言ふを
来むとは待たじ来じと言ふものを

来ようと言っても来ない時があるのに、来ないと言うのを、来るだろうとは待つまい。来ないと言うのだから。

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