古典和歌stream

万葉集 - 大伴坂上郎女

千鳥鳴く佐保の川門の瀬を広み
打橋渡す汝が来と思へば

千鳥の鳴く佐保川の渡り場の瀬が広いので、板の橋を渡しておく。あなたが来ると思うので。

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万葉集 - 聖武天皇

赤駒の越ゆる馬柵の標結ひし
妹が心は疑ひもなし

赤駒が越えようとする馬柵のように、しっかりと標を結んで私のものとしたあなたの心は、疑う余地もない。

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万葉集 - 海上女王

梓弓爪引く夜音の遠音にも
君が御幸を聞かくしよしも

梓弓の弦を爪で引き鳴らす夜の音が遠くに聞こえるように、遠くからでも、あなたのお出ましのことを聞くのはうれしいことだ。

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万葉集 - 大伴宿奈麻呂

うちひさす宮に行く子をま悲しみ
留むれば苦し遣ればすべなし

宮仕えに出て行く娘をいとしく思うので、引き留めればつらいし、行かせればどうしようもなく寂しい。

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万葉集 - 大伴宿奈麻呂

難波潟潮干のなごり飽くまでに
人の見る子を我れし羨しも

難波潟の潮が引いた後の名残の景色を飽きるまで見るように、ほかの人が心ゆくまで見ているあの子を、私はうらやましく思うことだ。

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万葉集 - 安貴王

敷栲の手枕まかず間置きて
年ぞ経にける逢はなく思へば

手枕を交わすこともなく間を置いて、一年が過ぎてしまったことだ。逢わずにいることを思うと。

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万葉集 - 門部王

意宇の海の潮干の潟の片思に
思ひや行かむ道の長手を

意宇の海の潮の引いた干潟の「かた」ではないが、片思いのままで思い続けて行くのだろうか。この長い道のりを。

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万葉集 - 高田女王

言清くいたもな言ひそ一日だに
君いしなくはあへかたきかも

そんなにきっぱりと潔いことを言わないでください。一日でもあなたがいなければ、私は耐えがたいのだから。

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万葉集 - 高田女王

人言を繁み言痛み逢はずありき
心あるごとな思ひ我が背子

人の噂がうるさく煩わしいので逢わずにいたのです。心変わりしたかのように思わないでください、あなた。

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万葉集 - 高田女王

我が背子し遂げむと言はば人言は
繁くありとも出でて逢はましを

あなたがこの恋を遂げようと言ってくださるなら、人の噂がうるさくても、出て行って逢うでしょうに。

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万葉集 - 高田女王

我が背子にまたは逢はじかと思へばか
今朝の別れのすべなかりつる

あなたにもう二度と逢えないのではないかと思うからだろうか、今朝の別れがどうしようもなくつらかったのは。

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万葉集 - 高田女王

この世には人言繁し来む世にも
逢はむ我が背子今ならずとも

この世では人の噂がうるさい。来世でも逢いましょう、あなた。今でなくても。

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万葉集 - 高田女王

常やまず通ひし君が使ひ来ず
今は逢はじとたゆたひぬらし

いつも絶えず通って来ていたあなたの使いが来ない。今はもう逢うまいと、心が揺れ動いてしまったらしい。

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万葉集 - 笠金村

後れ居て恋ひつつあらずは紀の国の
妹背の山にあらましものを

後に残されて恋い慕っていないで、いっそ紀伊の国の妹背の山であったらよかったのに。

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万葉集 - 笠金村

我が背子が跡踏み求め追ひ行かば
紀の関守い留めてむかも

夫の足跡をたどって追って行ったなら、紀伊の関所の番人が私を引き止めるだろうか。

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万葉集 - 笠金村

天雲の外に見しより我妹子に
心も身さへ寄りにしものを

空の雲のように遠くよそながら見た時から、いとしいあの子に、心も体までも寄せてしまったのだ。

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